より素晴らしい音楽制作へのコラボレーションの道
DAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)の発明により今日の音楽制作の工程が一変しました。しかし、何か物足りない様な気がしませんか?
AbletonやLogic、もしくはノートパソコンが無かった前の時代に戻って見ると、レコード1枚作るにしても『チームワーク』の努力に頼っていたのです。プロデューサーやエンジニア、そしてアーティストが汗水流してスタジオで意見をぶつけながらその工程は進められていました。
自分の家のスタジオからすべてを宅録しようが、プロのスタジオでアウトボード機器を使用しようが、他のアーティスト、プロデューサー、またはエンジニアと自分の作品を共有することにはとても大きなメリットがあります。
誰と協力するべき?
自分の協力者を選ぶことは一番重要なステップです。以下に協力者を選ぶにあたって参考にしてほしいことを書いてみました。
- 共有の目標:趣味として、それとも本気でミュージシャンとして飯を食っていく為に音楽を作っているのでしょうか?あなたは曲をリリースするつもりでしょうか?どんな感じ/ジャンルの音楽をあなたは書きますか?これらの質問は協力し合うかどうかを決める初期に話し合うと非常に効果的です。
- 補完的なスキル:あなたの持っていないスキルを持っている他のミュージシャンを探しましょう。同じスキルを持つ人は2人も必要はありません。
- 好みの多様性:協力する目的はあなたの音楽制作に深さを加えることと、音楽制作を拡張することです。同じアイデアを持つ人と協力することは避けましょう。
- 相性:相性は良いでしょうか?悪いでしょうか?喧嘩しそうな雰囲気ありますか?ばかばかしく聴こえるかもしれませんが、音楽制作における人と人との相性は、素晴らしい音楽を作るために不可欠です。
- 拡張する:協力者の和をどんどん広めていきましょう。プロデューサーの仲間と一緒に働くのにライブミュージシャンやボーカリスト、DJをつれて行き和を大きくしていきましょう。
実際のケース:SkrillexとThe Doorsのこの予想外のコラボレーションは、彼らが自分自身で作り出すことができなかった曲をコラボにより成功させた良い例です。
The Doorsの近所に住むってことは無いかもしれませんが、友達で音楽を作っている人がいれば、そこはすでに良いスタートです。そうでなければ、Meetup.comだったり、もしくは音楽制作イベントのBeatCampなんかも良いアイデアだと思います。
どのように音楽制作で他のアーティストと協力するか
地理的に離れているコラボレーターがいる場合は、Splice(スプライス)、Ohm Studio(オームスタジオ)そしてGobbler(ゴブラー)などのオンラインのデジタルツールを試してみると良いでしょう。この他にも結構前からあるDropbox、サウンドクラウド、Google Driveなどのファイル共有サービスも良いと思います。
Splice:ミュージシャン同士がDAWソフトウェアで制作したプロジェクトファイル共有をシンプルにできるようにしたクラウド・ストーレージ・サービス。Spliceについてもっと読む。
Ohm Studio:世界初のリアルタイム・コラボレーションDAW。無料でDAWソフトウェアのOhm Studioもダウンロードでき、即クラウドで他のミュージシャンとコラボが可。Ohm Studioについてもっと読む。
Gobbler:ローカルドライブに保存されているDAWのセッションをクラウドベースでバックアップでき、他のアーティストと共有できるサービス。強みはセッションファイルだけを指定すると、そのファイルに関連しているオーディオ・ファイルのみをダウンロード+アップロードできる。Gobblerについてもっと読む
このような他のミュージシャンとコラボレーションができる非常に優れたデジタルツールが存在するのですが、はやり実際に他のミュージシャンと会い、協力をすることをお勧めします。あなたの『快適な領域』つまり『あなた自信の行動が日常と合致していて、不安やリスクが最小限に抑えられるような行動範囲』の外に出て、新しい協力者と一緒に何か新しい音楽の可能性に挑戦することを恐れないでください。殻からでよう!
以下にあなたが実践できる創造性を活性化するコラボのテクニックをオリンピックの競技風に書いてみました。
ボブスレー
もしあなたと協力者が違うDAWを使うとなれば、1つ理想的なやり方があります。チームの中の一人のプロデューサーがコンピューターを主に操作し、そして他はアイデア制作、クリエイティブな方向性の決定、シンセやコントローラーもしくは楽器の演奏に集中する。あなたが技術的に自信がある場合は、ペアプログラミングのような感じといえます。
リレー
各プロデューサーが15分間づつ(もしくはお好みの時間枠で)受け持つパート(楽器|シンセ|アイデア|DAW|など)を完全に個別にコントロールすることができる。時間枠が過ぎたら、パートを交代する。タイマーなんかあると、効果的です。
平行棒
まず最初に、あなたと他のミュージシャンで課題や仕事を分担します。仕事の分け方は、例えばドラムループ、音源、メロディーを作る人みたいな感じで良いとお思います。分担されたパートを別々に行い、そしてアレンジとミックスダウンの為にそれらを1つのコンピューターに一斉に入れ、一斉に合わせる。もし一人一人に『強み』があるとこの方法は推薦できます。
フリースタイル100M
おそらくこれらの中で最もオーソドックスな方法で、多分一番楽しい方法です! オーディオ·インターフェースやミキシングデッキ1つに全体のキットを接続し、録音ボタンをおして、とりあえず演奏を開始する。そしてセッションの最後に、ミキシングのためにみんなで一緒に腰掛け、最も良い部分を編集します。
他のミュージシャンとコラボレーションをすることは間違いなく大きなチャレンジですが、それはまた完全に新しい作品を完成できるチャンスであり、あなたのスキルを新しいレベルに上げる確実な方法でもあります。さらに、それは他の誰かの音楽制作工程の中に入ることにより得られる、新しい視点からものつくりを見ることに繋がります。つまり、今まで習慣化していた工程をリフレッシュし、それにより創造力を刺激し、アイデアが溢れるようなアイデア作りの流れの頂点にたどり着く為の手段でもあります。結局こ最終的に、あなたが最高の状態で演奏できるための手段へ結びついていきます。
BEATCAMPとその創設者について、
Marc LangsmanとAndrew Consoliによって創設されたBeatCampはプロデューサー達が自宅のスタジオから脱出し、共同作業により新鮮なインスピレーションをもらい、一日だけで他のミュージシャンと曲を書くためのクリエイティブワークショップです。
Marcは15年間以上にわたりエレクトロニック音楽を作り、そしてDJをしてきました。マークはLazrjetとしてリミックスをUniversal/Deccaレコードと9th Floor Recordingsからリリースしています。サンライズ・フェスではMinistry of SoundとCreamとDJ共演したり、スコットランドでのVestax DJ Competitionでは優勝、同じ大会の英国では2位を受賞しています。
1998年よりAndrewはヨーロッパ全土でDJ行っており、Funky Fruit、Dominium RecordingsとStoney Boy Musicからリリースをしています。アンドリューは世界でも屈指のサンプルパックの製作者としても知られており、Beatport SoundsやLoopmastersでは常に上位にランクインしています。彼のラジオステーション『Around the Club』は世界40カ国で放送されています。
BeatCampより写真提供:写真はBeatCampのロンドンセミナー時に撮られました。
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